食事が夏バテを引き起こす
高温で多湿な日本の夏。なんとなくダルい・食欲がない・気持ちが乗らないなど、特に原因は思い当たらないのに心と体に不調を感じることが多くありますよね。俗にいう「夏バテ」です。そもそも、夏バテはなぜ起きるのでしょうか。気温が上がり湿度が高くなると、私たちの体は体温を一定に保とうとします。その働きは体にとって大きな負担になるため、自律神経が乱れたり、体内の水分や栄養が不足したりして夏バテによる不調が出るのです。では、夏バテになる人とならない人の違いは何なのでしょうか?
食事、食べ物と夏バテの関係
自律神経の乱れが夏バテによる不調を起こすと言いました。自律神経は活動時に働く交感神経と安静時に働く副交感神経の二つがあり、状況に応じてどちらかに傾きます。自律神経が乱れるとどちらかに傾いた状態が続いてしまい、それが心と体の不調につながるのです。そして、自律神経の乱れは食生活と大きく関わります。
▶ビタミンとカルシウム不足で不調に
ビタミンBは神経の働きを正常に保つ作用がありますが、高温多湿で心身に強いストレスがかかると、急激に消費されてしまいます。ビタミンAやビタミンEも、自律神経を整える作用が期待されています。またカルシウムも神経の伝達に関わるので、不足すると気持ちのイライラ・落ち込みを引き起こします。ビタミンやカルシウムが不足すると体が土台から弱ってしまうので、自律神経が乱れて夏バテを起こしてしまうのです。
▶冷たい食べ物、飲み物は特にNG
夏場、暑さに耐えかねてついついよく冷えた水を一気飲みしたり、アイスをかじったりしてしまいがちですが、これらは胃腸が冷える要因になるのです。そもそも夏の時期は体に熱がこもっており、胃腸の血流が滞っている(胃腸が冷えやすい)時期。そこに冷たいものが大量に入ってくると、胃腸が冷えて機能が低下してしまいます。冷たい飲み物、食べ物の摂りすぎが夏バテの大きな原因になるのです。
夏バテに効く食べ物
夏バテ対策には上に挙げたビタミンBとカルシウムを多く含む食べ物がおすすめです。
- ビタミンBが豊富な食べ物:レバーや豚肉・うなぎ・サバ・イワシなど
- カルシウムが豊富な食べ物:乳製品・大豆製品・小魚・海藻など
- そのほか、疲労回復に役立つクエン酸を含むお酢・柑橘類・梅干しも効果が期待されます。
食事や食べ物が引き起こす、夏バテ。自分の食生活を意識して、暑い夏の時期を元気よく乗り切ってください!