うがい薬は逆効果? インフルエンザにも効果が期待できる「紅茶うがい」

気温の変化や乾燥が気になる季節、心配なのが風邪やインフルエンザです。予防法として代表的なのが、「手洗い」や「うがい」ですね。この「うがい」、やり方によって効果に差があるのをご存知ですか?殺菌効果が高いうがい薬を使っていると、かえって風邪をひきやすくなることもあるそうです。
今回は、そんな「うがい法」についてご紹介します。

いろいろな「うがい法」比較してみました!

皆さんは普段、どのようにうがいをしていますか。「普通に水道の水で」という方はもちろん、「イソジン(ヨード液)を使って」という方も多いでしょう。また、塩水やお茶を使ったうがい法もよく取り上げられています。 最も予防効果の高いのはどの方法なのか、気になりますね。さまざまな研究結果をまとめると、《 1.紅茶うがい 2.緑茶うがい 3.塩水うがい 4.水道水うがい 5.うがいをしない・ヨード液うがい》という順番になるようです。 京都大学保健管理センターの検証では、水道水でうがいをするだけでも4割程度の風邪を予防できたという結果が出ています。

ヨード液うがいは逆効果?

「うがい薬を使っているのにほとんど効果がない」という結果に驚いた方も多いのではないでしょうか。これは、ヨード系うがい薬が持つ殺菌力の高さによるものなのです。のどにはたくさんの常在菌がいて、風邪などの原因になるウイルスや細菌の侵入を防いでいます。しかし、殺菌力の高いうがい薬は、この常在菌まで殺してしまうのです。さらに、ヨードの刺激によりのどの粘膜を傷めることも…。ですので、予防のためにヨード系のうがい薬を常用していると、かえって風邪をひきやすくなってしまう可能性もあるのです。
塩水うがいは、塩の持つ殺菌効果によって風邪の原因菌・ウイルスを洗い流す作用があります。ヨード系うがい薬よりも刺激は弱いため、のどを傷める心配はありませんが、塩分濃度が高すぎるものはNG。グラスに塩一つまみ程度で十分だそうです。そして、最も高い効果を示したのが、紅茶や緑茶による「お茶うがい」です。

「お茶うがい」効果のヒミツ

お茶うがいが風邪に効くのは、お茶に含まれる有効成分ポリフェノールの力によるもの。緑茶のポリフェノールはよく耳にする「カテキン」、そして紅茶のポリフェノールは「テアフラビン」と呼ばれる物質です。これらのお茶ポリフェノールに抗菌・殺菌効果があることは広く知られていますよね。紅茶は茶葉を発酵させて作りますが、この過程を経ることでポリフェノールの効力は高まります。紅茶に含まれるテアフラビンは、緑茶カテキンよりも風邪やインフルエンザを予防する力が強いと考えられています。昭和大学や国立予防衛生研究所の研究者が行った実験では、紅茶エキスにインフルエンザやロタ、ポリオなどのウイルス感染を予防し、ウイルス増殖を抑える効果があることが確認されました。

正しい紅茶うがいのやり方

それでは、しっかり覚えておきたい「紅茶うがいの方法」をご紹介しましょう。

▶うがい液の作り方

2、3杯目の出がらしでOK!熱湯で少し長めに抽出しましょう。お湯がぬるすぎるとテアフラビンが十分抽出されませんので、注意が必要です。 5~20分ほど置いたら茶葉を取り出し、水で2倍に薄めてうがいに使います。人肌程度のぬるさでうがいをするのがベストだそう。日持ちしませんので、作ったうがい液はその日のうちに使い切るようにしましょう。

▶うがいの方法

紅茶うがいに関わらず、すべてのうがいに共通する方法です。うがい液を口に含み、強めに口内をすすぎます。いわゆる「くちゅくちゅ、ぺっ」のうがいです。このことで、口内に残った食べかすや悪い細菌を排出します。 うがい液を再び含み、上を向いてのどの奥でうがいします。いわゆる「がらがら、ぺっ」のうがいです。のどの奥を開くために、「あー」「おー」など声を出しながらうがいすると効果的です。角度や向きを変えながら15秒程度行います。再度うがい液を含み、最初と同様のうがいを繰り返します。
家にあるもので気軽にできて、効果が高い紅茶うがい。ぜひ試してみてください。

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