心身にとって“ちょ~”大事な腸の調子
脳と腸のつながり
「ちょう」を連呼してしまったタイトルですが、ズバリ今回のテーマは腸と脳の関係についてです。
皆さんは脳腸相関(のうちょうそうかん)という言葉をご存じですか?脳と腸が相互に作用するという関する概念です。
近年の研究では、腸の健康状態が脳の機能に影響を与え、逆に、脳の状態が腸の機能に影響を与えることが示唆されています。この相互作用は、腸内細菌と脳との相互作用によって生じると考えられています。腸内細菌は腸内環境を調整し、免疫機能を促進することで、脳の健康に影響を与え、また、腸内細菌から分泌される化学物質が、脳機能に影響を与えることがあることがわかってきました。
一方で、ストレスや感情の変化など、脳の状態も腸の機能に影響を与えることがあります。脳からの神経伝達物質やホルモンは、腸の動きや分泌を調整することが知られています。例えば、強いストレスを感じた時、お腹が痛くなったり下痢をしたりするといったことが起こります。
このように、脳と腸は密接に関連しており、脳腸相関は健康維持や疾患予防・治療において重要な要素と考えられています。
「病は腹から」
腸が不調をきたすと、考え方がネガティブになる、物忘れが多くなる、集中力が欠ける、イライラする、睡眠の質が下がる、風邪をひきやすくなる、肌が荒れる、疲れやすくなる、筋肉や関節などが痛みやすくなる等、心身のありとあらゆる不調を招いてしまいます。
子供のセラピーにおいても児童心理学に負けないくらい腸の健康状態は重要視されてきています。また、アメリカの最新研究で関節リウマチ患者の16.7%における腸内に共通の悪い細菌がいたとの情報もあります。
当院においては、先代院長が約60年前に開業して以来、腰痛、関節痛、体調不良等どのような不調で来院される患者様にも「病は腹から」を口酸っぱく提唱し、その治療方針を以て必ず腹部の按摩を行ってまいりました。その信念は今も変わることなく、施術の中で必ず5分~10分程腹部を揉んで腸の調整をさせていただいています。
健全な精神は健全な腸に宿る!
ご自宅でもお腹を揉んだり温めたり、ご自身に合う整腸剤を飲んだりし、いつもお腹を整えるよう心掛けてください。